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HR DATA

従業員満足度と勤続意向の向上要因
~高スコア企業の特徴~

要点サマリ

  • 弊社が提供するサービス「モチベーションサーベイ」の分析結果から、社員の総合満足度※1と勤続意向※2が高い 企業に共通する指標について解説します
  • 社員の総合満足度と勤続意向 が高い企業のデータを活用し、これらの指標に影響を与える要因を明らかにしました。総合満足度には、社員が会社全体に対して抱く肯定的な感情や働きやすさの認識が深く関わっており、勤続意向には社員個人が会社との具体的な関係性や自身の処遇・将来性に対する期待が大きな影響を与えています
  • 総合満足度は理念や情緒的な要素に、勤続意向は実務的で具体的な条件に影響される傾向が強いことが判明しました。また、人間関係や上司との関係性は両指標に影響を与える重要な要素ですが、特に勤続意向に対しての影響が大きい結果となっています

※1総合満足度:「私は総合的に当社に満足している」
※2勤続意向:「私は今後も当社で働いていきたい」

データ解説1:総合満足度に影響する要因

【図表1:総合満足度への影響が強い設問項目TOP20】
従業員満足度と勤続意欲を向上するには_図表1

出典: 弊社実施モチベーションサーベイ実績から作成
総合満足度・勤続意向の平均点がトップ10社 の数値

重回帰分析を用いて総合満足度への影響度を数値

総合満足度に特に高い影響を与える要因は、以下の通りです。
・会社の魅力:会社への誇りや経営理念、信頼性など(オレンジ)
・キャリア形成:成果や努力の評価・認知(緑)
・労働環境:職場の設備やワークライフバランス(紫)
・人間関係:上司との円滑な関係性(黄色)
これらの要因は、社員の会社全体への共感や信頼感を高め、総合満足度の向上につながります。

データ解説2:勤続意向に影響する要因

【図表2:勤続意向への影響が強い設問項目TOP20】
従業員満足度と勤続意欲を向上するには_図表2

出典:弊社実施モチベーションサーベイ実績から作成
総合満足度・勤続意向の平均点がトップ10社 の数値
重回帰分析を用いて勤続意向への影響度を数値化

勤続意向に特に影響を与える要因は、以下の通りです。
・人間関係:上司との関係性や職場での意見尊重(黄色)
・キャリア形成:適切な人事異動や均等なチャンスなど(青)
勤続意向は、社員個人と会社との関係性や処遇の具体性が重要な役割を果たしており、この中でも特に日々の業務や職場環境での人間関係が大きな影響を与えることが分かりました。上司や同僚との関わり方、発言の尊重度合いが、社員が会社に長く留まりたいと考える大きな要因となっています。

人事施策への活用例

「モチベーションサーベイ」の結果を活用する際には、単に数値の高低を評価するだけでなく、どの要因が社員満足度や勤続意向に影響を与えているかを検証することが重要です。その上で、特定の要因に対して効果的な施策を立案することで、効率的に総合満足度や勤続意向の向上 を目指せます。
さらに、要因分析を深めるために影響の大きい設問に対する回帰分析 やコメント分析などの手法を活用することも推奨されます。こうした分析により、施策の具体性や正確性を高めることができます。

まとめ

今回は、社員の総合満足度と勤続意向に影響を与える要因を解説しました。これらの要因を特定し、属性などに応じた施策を検討することで、より効果的な改善につなげることが可能です。また、影響度の高さと設問の点数を掛け合わせて分析することで、取り組むべき課題の優先順位を見出せます。次回は、この優先順位の具体的な考え方について解説します。

以上